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March. 2025
昨年12月8日、52年ぶりに歴史的建造物が美術館となって一般に公開された。
Palazzo Citterio (パラッツォ チッテリオ)は、ミラノでは誰もが知っていて一度は足を運んだことがあるであろうブレラ絵画館の並びにあり、この度の一般公開で1957年から1977年に亡くなるまで20年間ブレラ絵画館の館長を務め、ブレラ絵画館、パラッツォチッテリオ、ブライデンセ国立図書館というブライデンセの文化施設をひとつの柱にすることを構想していたフランコ・ルッソリの夢、「ラ・グランデ・ブレラ」が誕生した。
Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)
通訳/クリエイター
大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。
18世紀建造のパラッツォチッテリオは、200点を超えるカッラー、モランディ、ボッチョーニ、モディリアーニ、ピカソ、ブラックなどの傑作を含むイエーズィとヴィターリのコレクションであり古代および現代のアート作品の展示と、隣接するスペースでの2つの大規模な企画展によって再び日の目を見ることとなった。
中庭には円形の木造神殿があり、外部とグランデ・ブレラの各部屋をつなぐミーテイングポイントとなっている。 ミラノサローネの団体からブレラ絵画館に寄贈されたこのインスタレーションは、ラファエロの作品『聖母の結婚』からインスピレーションを得ており、同時にモダニティとサスティナビリティのメッセージも持ち合わせているそうだ。
1階の部屋のひとつにある曲線のテーブルと、エントランスホールにあるテーブル彫刻は、チケット売り場、インフォメーション・ポイント、書店の機能を同時に統合するために考案・デザインされた有機的な形をしたオブジェで、座ることができるスペースがあるおかげで、人々に待ち合わせや休憩の場を提供している。
ミラノでは、同じブレラ地区にパラッツォチッテリオ以外にも今年1月29日に2年間の修復を終えて再オープンしたアートスペース、アドルフォ・ピーニ財団があり、芸術分野の動きが活発だ。こちらは現在常設展のみの予約制で入場料は無料。アドルフォ・ピーニの母方の叔父にあたる画家レンツォ・ボンジョバンニ・ラディーチェ(1899-1970)の作品コレクションが展示されている。またピーニ財団は、絵画、美術、文学の分野で活躍する若手芸術家を、賞や奨学金を通じて支援している。
イタリアといえば芸術作品に溢れた国だが、同時にこうした一般には閉ざされた美しく素晴らしい歴史的建造物も多い。美しいものは、私たち人間の心を豊かにする。日本の美術館のようにそれほど混雑することなく、ゆったりと鑑賞することができ、実に贅沢だと思う。最近の若者たちは率先して美術館に行ったりする子達が少ない。我が家の娘達も小さい頃はわたしが連れて行くので美術館に行くことが多かったが、ティーネージャーになるとお友達が一緒でないと行きたがらない時期もあった。でもせっかく身近で芸術に触れることができるのだから時間を作ってゆっくり優雅な時間の過ごし方を若者が覚えたらより感性が磨かれるだろうと老婆心ながら思ってしまう。
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