ミラノにある高級食材店、テロワール。オーナーのガブリエーレは、ミラノに初めてできたオーガニックショップで長年経験を積んで自分の店を持った。取り扱っている商品の品質の高さもさる事ながら、セレクトも店内のインテリアもとてもセンスがいい。他のアジア食材店では手に入らないような日本食材もあって、京都の老舗のお茶まであるものだから不思議に思っていたらなんと奥様は日本人だと言う。店先に置かれたスツールは、自然との密な関係を持つテロワールショップのシンプルで清らかなアプローチからインスピレーションを得てオーダーメイドでNAVETが作ってくれたもの。

テロワールとの出合いは何時ごろだっただろうか。たまたま通りかかって以来、ここに行けば美味しいもの、ワクワクするものに出合えることが確かなので、よく訪れる場所だ。イタリアにいながらにしてエスプレッソやモカで淹れるコーヒーではなく、朝食時はフィルターコーヒーを好むわたしにとってテロワールはなくてはならない存在。わたし好みのコーヒー豆が見つかるからだ。フィルターコーヒー用もしくはモカ用と伝えれば豆をその場で挽いてくれる。店内や店先で飲むこともできるし、飲み物の友にセレクトされたドルチェ(ケーキ類などのお菓子)がこれまたどれも絶品。

テロワールではミラノ産のPAN’というブランドの食パンが手に入る。まさに日本にあるようなフワフワの食パンだ。あんぱんやメロンパンもある。

そしてクリスマス時期に並ぶパネットーネとパンドーロといったら… 時間をかけて丁寧に手作りされたテロワールによって選ばれた品々が店内に並ぶやいなや飛ぶように売れてしまうので予約は必須。テロワールに来る楽しみといえば、もちろん毎回購入するお気に入りの商品、そして他では見かけたことがない新商品もそうだけれど、来ているお客さんがみんなオシャレだということ。日本から来てミラノでオシャレな人ウォッチングをしたい人は是非テロワールへ行くといい。

新鮮で色とりどりの野菜や果物。そして後ろにはワインのセレクションが並ぶ。オーガニックワインはもちろんのことエチケットが洒落ているものが多い。ガブリエーレに聞けば「このワインはこんな料理に合うよ。」と親切に教えてくれる。

そう！テロワールが選ぶオリーブオイルも素晴らしい。どのような製法でどんな生産者によって作られているなど商品の背景にあるストーリーを以前ガブリエーレのお父さんが教えてくれた。生産者との関係も密で、生産者と販売者テロワールとの間にある絆、そしてテロワールと購入者とのコミュニケーション、全てに愛を感じる。

写真のフランス産高級ヨーグルトは我が家の娘達のお気に入り。もちろん毎日いただくわけではなく、ご褒美のヨーグルト。外食ができなかったロックダウン中には数種類の味を比べて楽しんだ。特に三女は「世の中にこんなに美味しいヨーグルトがあったなんて！」と味わう度に目をキラキラさせる。テロワールのチョコレートセレクションもまたその種類が多数に及び、目を見張る。パッケージも見ているだけでウキウキする。

2022年12月にはOLDER X TERROIRバッグという限定50個のエコバッグが誕生した。OLDER studioによるデザインで Spazio3Rの女性達の手によって縫製された完全なるサスティナブルバッグ。しっかりとした100％イタリア製のユニフォーム生地でできていて、オリーブグリーンとテロワールのショップカラーであるオレンジのリバーシブル仕様となっている。この新しいプロジェクトについて強い思い入れがあると熱く語っていたガブリエーレ。日本の母へのクリスマスプレゼントにと購入し、テロワールオリジナルエコバッグがミラノから東京へ。2023年はテロワールでどんなワクワクに出合えるだろう。