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June. 2021
イタリアでは長い間猛威を奮っていた新型コロナウィルスの感染率がようやく落ち着いてきた。
新型コロナウィルスの到来と共にマスク生活が定着してきたイタリア。ずっとマスクをきちんとつけてきたイタリア人達だが、ここ最近暑くなってきたことも手伝って、マスクをし始めた頃のように鼻だけを出してマスクをしたり、顎のところにマスクをしている人も増え出した。
マスク生活のお陰か、これまで毎年寒くなると風邪をひいていた人は元気に過ごすことが出来たと皆口を揃えて言う。逆に長く続いたロックダウン生活でのストレスが原因で身体のあちこちに不調が出てきた人も沢山いる。私もその一人。検査をしても特に異常は無く、ロックダウンによるストレスでしょうとの診断。もともと薬に頼ることを好まない性格も手伝って、友人に勧められたヨガを始めたり、自分が心地よくワクワクすることをしたり、そういう気分になるものを食べたり、よりナチュラルな方法で自己免疫力をつけられるようにと思いながら過ごすようになった。写真は、今回の主題であるミラノで最も古いエルボリステリアの目の前にあるヘルシー思考の人達が多く利用するカフェ。
Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)
通訳/クリエイター
大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。
イタリアには、Farmacia(ファルマチア)と呼ばれる処方せん薬や一般的な医薬品を扱い、薬剤師さんが相談に乗ってくれる一般薬局とErboristeria (エルボリステリア)と呼ばれるハーブ調合薬局という薬局がある。エルボリステリアは、名前の通り多種類のErba(ハーブ)を中心に自然派化粧品やアロマグッズ、オーガニック食材などサスティナブルな商品をあつかっているところもある。アジアで言うなら漢方屋さんといった感じだ。
写真にあるErboristeria Novettiは、1952年創業で三世代に渡って続いているミラノに存在する最古のエルボリステリアだ。イタリアには、もっと古くから続くエルボリステリアもある。なぜならイタリアでは昔から、修道士たちがハーブの力を使って体調をよくする方法を用いていたからだ。それが徐々に一般の人々の間でも広まるようになり、現在もこうしたハーブ調合薬局が街のあちこちに存在するのだ。
エルボリステリアは、先述のように今でこそ自然派化粧品やアロマグッズなども販売しているところもあるが、本来はハーブを取り扱う薬局。写真に写る二代目のフランチェスコとその娘エレナは、一代目(写真4参照)から続く同じインテリアで、創業当時からtisana(ティザーナ)と呼ばれるハーブティーとdecotto(デコット)と呼ばれる煎じ茶に特化したエルボリステリアを営んでいる。
「それぞれの方が抱える症状にあったハーブ調合以外にもうちで独自に提供している風邪予防に効くエキナセア主成分の錠剤などオリジナル製品も扱っています。もちろん色々なお客様のご要望に沿えるように、厳選された少量の自然派化粧品や自然由来のセルフケア用品も提供していますよ。」と二代目。
コロナ禍において、小さな薬局内に入ることができるのは2名まで。インタビューをしている間に私が一人になることはほぼ無く、入れ替わり立ち替わり客が訪れていた。
中には、胃腸不良に効くハーブティーを調合してもらったり、不眠症に効くハーブティーを調合してもらう人。トスカーナの家に置いてきてしまったので、ミラノでも必要だということでNovettiオリジナル錠剤を買いに来た人。近くシチリアへ行くからいつも飲んでいるハーブティーを持っていくために買いに来た人などなど。
遠くからもわざわざここのハーブティーを求めてやって来る人達が沢山いるという。
私もロックダウン下で初めて感じた不調が未だに続いていることを話すと、二代目は、「心臓がドキドキしたりしますか?」「身体のどの部分が硬直しますか?」「不眠に悩まされていますか?」など懇切丁寧に細かく症状を聞いてくれ、メモをとった紙を持って「わかりました。用意しますね。」と言って奥の部屋へ。
しばらくして戻ってくると秤の上に引き出しに入ったハーブを少しずつ乗せて、ハーブの種類はなんと十種類以上。それをブレンドする容器に入れてぐるぐると回しながら振り、私へのオリジナルブレンドハーブティーが出来上がった。
紙の袋に手書きで飲み方など記載してくれた。
中に入っているハーブの名前と効用の説明も受け、次回同じものを説明せず受け取ることができるようにと名前を聞かれた。
「美味しくないと飲みたくなくなりますから美味しく感じるハーブも少し入れてありますよ。もし必要があれば蜂蜜を少し入れてみてください。紅茶を淹れる要領で、カップ一杯につきスプーン一杯のハーブを沸騰したお湯に入れて10分蒸らしてくださいね。」と言われて持ち帰ったリラックス効果をもたらす私のために作られたオリジナルブレンドハーブティー。リラックスするものが良いけれど眠気を誘うものではないようにという私の要望に沿った美味しく優しい気持ちになるハーブティーで、不調感が和らいだ気がする今日この頃。
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