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March. 2022
空気はまだまだ冷たいが、春の匂いを感じる今日この頃。お天気のいい週末には、スキーをしに山へ、そして温暖な気候を求めて寒い冬に縮こまった身体に潮風を浴びるため海へ行くミラネーゼ達。山へ行くのも海へ行くのも大方のミラネーゼは別荘を持っているからなのだが、海へ行くミラネーゼの中には、ボートを所有している人も。「イタリアは三方に海、そして一方にはアルプスの山々に囲まれていて、日本と同じように縦長に広がっている国土柄、様々な気候の中で、海も山も堪能できる美しい国」そう語るのは、創業1870年、イタリアにおいて150年以上の歴史を誇るボートビルダー、ラグジュアリーヨットを製造するCRANCHI YACHTS(クランキ)の広報マーケティング担当のパオラ・クランキさん。
Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)
通訳/クリエイター
大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。
創業以来事業を営むのはクランキファミリー。パオラは5代目として、兄弟のグイドそしてエレナと共に4代目の父、アルドを筆頭にクランキ社のボートを世界中の人々に楽しんで頂けるようにと日々邁進している。クランキ社のロゴは、蟹。イタリア語で複数の蟹は、GRANCHI(グランキ)。会社名はCRANCHI。ボート=海ということで沢山の人にグランキと間違って呼ばれることが多かったと言う。グランキでもクランキでもみんなに覚えてもらえるのなら!と海の生き物である蟹をロゴにしたそうだ。
コモ湖沿いのブリエンノから現在は山に囲まれたピアンテードに本拠地を構え、アドリア海近くにマリンテストセンターやサルデーニャにサービスセンターも備えている。イタリアの大きなボートビルダーのほとんどは、現在経営に携わっているのは、アメリカや中国そしてトルコなど100%イタリアの会社というのは数少ないそうだが、クランキは、純然たるイタリア資本でメイドインイタリーを貫いている。会社の規模が大企業に比べて大きくないこともあり、年間100艇程度の生産量なので、それを世界中に公平に供給するとなるとマーケット毎に手に入れられるクランキボート数は限られるのだそうだ。という訳で一つのマーケットが多数のボートを販売したくても出来ないのだと言う。「造船は、車などのモノづくりに見られるように環境や我々人間にとって有害な材料を使う必要があったり環境汚染を促してしまいます。我が社ではなるべく環境や人間にとってダメージを与えない工夫をしています。」とその具体的な工夫についても事細かに説明してくれたパオラ。
また、カーボンファイバーを用いることで、船を軽くし、燃費の良い製品を作ることや100年位長期間使用できるボートを作ること、梱包の素材に木やダンボール材そしてテープはビニール素材から紙素材に移行するといったようにリサイクルできるものを使うなど、サスティナビリティに関して取り組める事を積極的にして配慮しているそうだ。普通だったらモノを作ることが環境汚染に繋がるとはっきり言う人はほとんどいないのに、パオラは正直に現実を認めた上で、ボートライフの素晴らしさを一人でも多くの方々に知ってもらいたいという思いからサスティナブルであることを心がけているのだ。1枚目と4枚目の写真(写真は全てクランキ社提供)は、創業150周年を記念して誕生したSETTANTOTTO 78モデル。内装も何種類もあるが、4枚目の写真はMILANOという仕様。とてもシックで、家具も普通の家のサロンのようで、ボートの上というよりまるで動く別荘のようだ。
ミラノは、船舶免許を取得している人の数がイタリアの中で1番多いと言う。免許保持者のほとんどは、男性だそうだが、女性も増えてきているそうで、イタリアの場合、母親が免許を持っていれば一緒に乗船している成人した子供がたとえ無免許でも船を運転することが可能だとか!もちろん女性の多くは男性のアシストという形での免許保持者が多いようだ。一隻のボートの持ち主が代わることは多々あるが、ボートの寿命はとても長い。クランキ社が提供するボートには小型のものから部屋やバスルームも完備された大型のものまで幅広いが、お客さまはそれぞれのライフスタイルに合わせてモデルを選んでいる。海に別荘を持っている人は、週末毎にデイリーユースの小型ボートで出かけ、海水浴をして船上でアペリティーボを楽しんで帰ってくるスタイル、そして大型の動く別荘を選ぶ方は、ヴァカンス中ボートで移動し、さまざまな場所へ旅するスタイルなど。
イタリア及びヨーロッパの人々のボートの使い方を聞いて、とても優雅でラグジュアリーだと思わずうっとりしてしまった。「日本にも我が社のボートを取り扱うディーラーがあるのよ。」とパオラ。日本のディーラーは、湘南にあるマリンリゾート「リビエラ逗子マリーナ」。来る3月31日から4月3日までパシフィコ横浜と横浜ベイサイドマリーナにて国際ボートショーが開催され、写真5にある43HTのボートを実際に見学することが可能らしい。「海上でのボートライフは本当に素晴らしいの!」と目をキラキラさせて語るパオラ。「コロナ禍で、自由に旅行が出来なくて沢山のホテルがクローズしても、船の上なら自分の家族や親しい友人と安心して安全に過ごせるということでボートを購入される方が増えたのよ。海に囲まれた日本のみなさんにも是非味わってほしいわ。」今後船上で過ごす休暇は、世界中でヴァカンススタイルのひとつとして増えていく予感がする。
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