from MILANO

今最も旬なミラノの情報をお届けいたします。

October. 2020

ITALIAN SOCIAL INFLUENCER

コロナ禍において、SNS上でとても有名になったイタリア女性がいる。アラフィフのトリネーゼ(トリノ出身者)、Sissiottoことシモーナ・ベルトロット(写真参照)。トリノは、ミラノから電車で1時間弱のちょっとパリを思い起こさせるフランスの香り漂う街。ソーシャルインフルエンサーであるシモーナは、ヴォーグのフランカ・ソッツァーニの写真コンテストで10回選ばれたというファッションフォトグラファーでもある。2011年よりスタートしたインスタグラム@sissiottoでは彼女が撮った実にアーティスティックな写真を見ることができ、一方2017年よりインスタグラムで新しいアカウント@sissiottostyleをスタートさせ、ネット上で見つけた自分が気に入ったルックの写真を毎日のように頭の部分を半分切りとって投稿し始めた。それがとても斬新で特徴的だったのと、その日の自身のアウトフィットを投稿するようになってからたちまちフォロワーの数が激増したそうなのだ。その後フォロワー数が一万人を超え、様々なコラボレーションがスタートしたと言う。更にロックダウン期間中、彼女はインスタライブ機能を使ってメイドインイタリーの小さなブランドを作り手とのおしゃべりを通じて紹介し始めたことがメディアにも取り上げられて一躍有名に。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

彼女は、実にアクティブで多様な活動を行なっている。コレクションのフォトグラファーを始め、ブランドのスタイリスト、又自身のウェブサイトにて、彼女の審美眼にかなった洋服、靴、アクセサリー、小物などを紹介そして販売する8 Meraviglieというコーブランディングプロジェクトの運営、コンサルタント、パーソナルショッパーなどなど色々な顔を持つ。また参加希望者を連れて、彼女の街トリノやグランバロンというトリノ名物であるアンティークマーケット(写真参照を)をトリノ在住者の目を通して紹介するツアーを開催したり、はたまた、イタリアの他の街でそこの土地の人とコラボしてツアーを開催しているそうだ。「パーソナルショッパーとして色々なリクエストがあるけれど、最近とある男性が彼女に私との2時間ショッピングエクスペリエンスをプレゼントしたの。彼が提案したバジェットは、2000ユーロ。彼女と会ってお話しして、彼女の趣味趣向を理解した上で、トリノで彼女の好みに合う、彼女が喜ぶお店をセレクトして一緒に過ごしたの。」とパーソナルショッパーとしての仕事のエピソードの一つを語ってくれた。また、コンサルタントとしては、スカイプを通してSNS上のノウハウやお客様のワードローブにある洋服の中から結婚式などのイベントに着ていくアウトフィットなどをアドバイスをしたりするそうだ。「ハッピーに輝く女性がもっと増えたらいいなと思うの。」とシモーナ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

シモーナのスタイルは、カラフルでミックスアンドマッチ。(写真は、インスタグラム@sissiottosyleより)ミラネーゼファッションとトリネーゼファッションは共にオーソドックス。トリネーゼは、より地味なスタイルを好むと言う。「私は、生まれも育ちもトリノだけれどトリネーゼファッションは私のスタイルには見られないわ。もっとも昔は、ベージュベースで日本や韓国のファッションにインスパイアを受けた、模様がほとんどない無地のミニマルなファッションを好んでいたけれど、母が他界したことでひどく落ち込んだ私を救ってくれたのは色だったの。」とシモーナ。そしてファッションにおけるサスティナビリティにも気を配る彼女のお気に入りはヴィンテージ。ヴィンテージは、アンティークマーケット、グランバロン(写真2)に立つ、掘り出し物が安価で手に入ると言うオルガという女性のお店が大好きで、シモーナが開催するグランバロンツアーでは必ず紹介するのだそう。「私はヴィンテージとその他のものを合わせるスタイルが好き。ヴィンテージをリユーズする概念は、ものをなるべく捨てないようにすることにも役立つでしょ。そして、最近増えているエコブランドにも注目しているわ。」とオススメのエコブランドを教えてくれた。中でもオススメは、3人のトリネーゼ女性達が立ち上げたMA VIE-COLLECTION。環境への影響が非常に少ない顔料色を使用しグリーンドロップ技術を使ったプリント、そしてバンブー、イラクサ、麻、シルク、コットンなどの自然素材を使ったスカートやブラウスを取り扱うブランドだそうだ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

「私のミッションの一つは、トリノの街をより多くの人に知ってもらうこと。トリノは歴史もあって美しいアーケードや建物も沢山残っている素敵な街だけれど、観光地としての知名度が低いのか環境客が少ない。ミラノは沢山のエリアがあるけれど、トリノは中心地に全てがかたまっている。でも中心地以外にも素敵な場所があるのよ。」シモーナが初めて行なったトリノツアーは、カフェ巡りだったと言う。トリノには創業の古い老舗のカフェが沢山ある。中でもオススメは、Platti、Baratti&Milanoそしてカラフルなキャンディーやお菓子があるStratta(写真参照)。他にもCircolo dei Lettoriというカフェレストランは、読書をしたり本を紹介するセミナーに参加できる場所だそう。「Bar Cavourでのアペリティーボは、中も素敵だから冬でも楽しめるし、日曜日のブランチは、Principi di Piemonteがいいわ。ディナーはそうね、Gigi Cucina Urbana。トリノの郷土料理を食べるならVittoria。中心地から少し離れたグランマードレ地区には、日曜日に私が朝食をとるお気に入りの場所があるの。Maggioraで食べるクロワッサンViperaは、めちゃくちゃ美味しいのよ!今日が日曜じゃないのが残念ね。あなたまた日曜日にトリノに来るといいわ!」と次々とオススメの場所を教えてくれた。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

トリノにあるお店で、シモーナ一押しのVerde Lilla。ショーウィンドウがある通常のお店ではなく、誰かの家を訪れるかのようにベルを鳴らして建物の中にあるお店に入ると、とても斬新で、ほかのお店とは一味も二味も違う空間が広がる。取り扱われている商品も、オーナーのシルヴィアのお眼鏡にかなった他では見かけないようなブランドが多い。インテリアにもまたこだわりを感じ、奥のバックオフィス部分までがお店の一部かと思ってしまうほどおしゃれな作りとなっている。染色の達人フルヴィオ・ルパリアとのコラボによって生まれたセーターは、一流ニットブランドのアーカイブ商品を再利用し、そこに新たに染色を施し、番号付きで世界でたった一枚のサスティナブルな商品がとても印象的で、その他にもリサイクル素材を用いたレザーバッグなどサスティナビリティにも敏感なセレクトショップだ。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。

シモーナの一番のお気に入りの場所。それは、Floris House。香水を中心にフレグランス全般を取り扱うコンセプトストアなのだが、食事ができるスペースもあり、お友達との食事で頻繁に利用するそうだ。私も感じたことなのだが、シモーナは、昔からの友達と話しているみたいだと同性から言われることが多いと言う。初めてなのに初めてではない感じがする。そんな印象を与えるシモーナは、「私のモットーの一つは、”Buona la prima”(最初が一番)。私が毎日インスタに投稿する写真は、いつでも一番最初に撮ったもの。例え、写りがあまり良くなくても取り直しは絶対にしないし、シワを加工で取ったりもしない。そんなありのままの姿を平気で見せるからみんなが距離を感じないのかもしれない。現に私のフォロワーの93%は女性達。男性はほとんどいないの。男性に好かれるタイプの女性ではないのかも。」と笑いながら話していた。「そしてNever too late, Never too old。遅すぎるということも年をとりすぎているということもないわ。だから多くの女性達にもそれぞれがやりたいことを思いきってすることを応援したいと思っている。公に色々なものを投稿してやっかみのメッセージをもらうこともあるわ。でも誰に対してもオープンでいたいと思っている。もちろん私は常に思ったことは全てはっきりと言う。でも礼儀正しく話すことを忘れてはいけないと思っているわ。」彼女の一言一言に私も心から同感し、インスタのライブ上で見る彼女よりも実際の彼女は更に話しやすくて、とても魅力的だった。

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

Chikako Gowa(Instagram / chikakogowa)

通訳/クリエイター

大学在学中NYへ交換留学期間、フェアチャイルドパブリケーション広告部にて インターンシップ、パーソンズスクールにてファッション分析について学ぶ。 卒業後、某仏外資系企業に就職。結婚を機にイタリアへ移住。アパレル業界の通訳、2012年よりsen (www.sen-factory.it)のファウンダー兼クリエイターとして活動。彩り豊かな毎日を楽しむ三人の女の子のママ。